おもに来年度(2010年4月以降)の助成金を申請する追い込みの時期が11月。
月内では、JT、ライオン、ゆうちょなどの助成金が締切を迎え、12月は子どもゆめ基金が締切を迎えます。
活動の実施にとって、助成金は両刃の剣ともいえるもの。
助成金があれば、実施の資金についての心配は減るのですが、助成金があるからといって参加費を安くし過ぎると価格破壊が起きて自滅どころか良心的な活動を行っている他団体にとっても大迷惑。また活動へ協力してくれる方々には「助成金によってお払いできるお礼です」ということをきちんとお伝えしていかないと、活動へのご協力のお気持ちをフイにしてしまうこともありえます。「明日(来年)はあると限らない」のが助成金。依存は大敵。
そしてなによりも助成金を単に消費してしまっては申し訳ない。団体の基礎力を高めたり、より発展するための足がかりにするべく考えて使うことで活きてきます。
助成金の申請は苦労します。ふだん考えていることをわかりやすく伝え、そこにアピールする価値を押し出すのはけっこうつらい。
入学や就職の面談などでみなさんそうした経験ありませんか? 自分という「売り物」は自分でわかりきっているつもりなのに、ひとにその価値を伝えるのはむずかしいし、つらい。ま、これは性格によるのかもしれませんね。
田中角栄さんは「一万円札は表裏の両方を使え」と言っていたといいます。
真偽と主旨はよくわかりませんが、この言葉は妙にいつも頭の片隅にあります。
右から左へお金を動かすだけではひとの気持ちは動かせない。ときにはそのお金が動く意味を伝える必要がある、と自分は理解しています。
助成金を出してくださる助成元と私たちのような助成先、そして私たちから各活動のコストとしてお支払いをするお支払い先との関係にも当てはまることです。
昨日は事業仕分けで子どもゆめ基金に「廃止」という判断がされました。
いろいろな見解があると思いますが、子どもゆめ基金が助成している活動はニッチなニーズに応えているものが多いのは事実です。社会にニッチなニーズが存在し、それに応える活動があることは、多様な考え方や生き方を認めることにつながります。
一刀両断で切り捨てることにならないようにと希望します。
Aerosmith "Angel"