キャンプはこんな山間からスタートしました(白丸)。 |
多摩川上流部を艇を連ねて下るのは楽しい。 |
たくさん食べて…… |
ゴクゴク飲んで…… |
がっつり担いで…… |
夕方まで漕ぐ。 |
小さなたき火で今日を振り返り…… |
早朝から漕ぎだす日をくり返すと…… |
やがて川幅が広くなり…… |
ぼくらは多摩川の基点Om地点に立ったのでした。 |
水上リーダー・小林君、ほんとうにありがとう! |
合計9名の参加者のみなさんと、筑波大学カヌークラブ、明治大学カヌークラブ、日慶カヌークラブ、早稲田大学カヌークラブ、そして社会人のみなさんによるサポートで、わいわいとにぎやかに多摩川を下る楽しい日々でした。
初日から2日めにかけてはときおり腹に響くような雷と篠突(しのつ)く雨におびやかされる不安定な天気でしたが、危険な増水はなく、予定どおり上流の瀬をこなしました。
羽村の堰を越えたあとのキャンプの中盤から後半は、多摩川の様相はガラリとかわります。
羽村で多摩川の70%の水が取水されてしまうため、水量が激減するためです。
このため、過去6回の活動のうち、5回は水量が減って漕艇しにくい箇所を徒歩で迂回していましたが、今年は参加者の力量がそろっていたので、ひさしぶりにこうした漕艇しにくい場所も全部漕ぎ抜く計画にしました。
2人乗れる20kg近い艇をもちあげて、漕げないところをいちいち越えていくのはたいへん。
でも、それをするからこそ「リアルな多摩川」の現状と課題を体感できる、と考えました。
学生諸君もちまえの明るさとパワーに支えられながら、参加者はこうした「難所」も元気に越え、好天のなかで無事に羽田に到着。
青梅市軍畑で艇をおろしてから、河口の大師橋まで約80kmを多摩川の流れに沿って忠実に漕ぎ下る快挙となりました。
本活動の準備にはさまざまなエピソードがありました。
なかでも、中・下流域の宿泊場所の確保については、周辺自治体の公園管理担当部署が以前と変わった影響で、神経をすり減らすような交渉が必要でした。
艇の確保についても同様で、来年以降は今年とは違う艇の確保を求められます。
参加者についても、いったん申し込んで来た方々がつぎつぎとキャンセルになるなど、最後まで参加者の確保に気を抜けない日々でした。
そんななかで、今回とくにこころ強かったのは、水上リーダーを務めてくれた筑波大学カヌークラブの小林賢司君をはじめ、学生諸君の連絡と協力がいままで以上に確実であり、ここに安心感があったことです。
また「美しい多摩川フォーラム」をはじめ、多摩川に関係する諸関係団体様からは活動に対してご評価と後押しをしていただきました。
ご協力いただけましたみなさまに、この場を借りてこころから感謝申し上げます。
参加者のみなさんも、ほんとに最後まで粘り強く努力しました。
青梅から羽田までを多摩川の流れに沿って下るひとは年に数人いるかいないかでしょう。
この経験をぜひたいせつにしていただければ、本望です。
多くの方々のご理解と協力がなくては実施できない「多摩川カヌー探検隊」。
その実施環境は刻々と変化し、主催者としても多摩川に関係するさまざまな課題を思い知らされるのですが、だからこそ、この活動が今日までもっとも野外塾らしい活動のひとつであり続けたのだと感じています。
野外塾の今後の活動の方針は、
1. 目線を低くして、ちいさなお子さんから本格的な自然体験ができる活動を企画する。
2. ほかにはないようなステージを用意して、ほんとうの力試しになるような活動を企画する。
ことにまとめられます。
活動の企画と実施をつうじて、野外塾の活動に参加したり、サポートしたりしてくださったみなさんの生活や価値観にとって新しいヒントになるような機会を提供できるよう、これからもがんばります!