今秋から来春にかけて、楽しく斬新なクライミング用品がマジックマウンテンから販売されます。
先日、内覧会にお呼ばれされたときに撮ってきた写真で、自分が「いいなあ!」と思った超私的お気に入り製品をみなさんにご紹介します。
【エーデルリッドの製品】
来年、創業150周年を迎えるエーデルリッド社。日本ではロープメーカーというイメージがありますが、カラビナやハーネス、ヘルメットなどクライミング用品はもちろん、アパレル、バーナーヘッドまでリリースしています。山岳スキービンディング・あのディアミールも本国ドイツではエーデルリッド社の扱いです。
クラッシュパッド「シットスタート」は名前のとおり、タイトなシットスタートに便利そう。
なにより「いいなぁ♪」と思ったのは、足拭きマットが張りつけられていること。
これ、ありそうでいままでなかった発想。
日が射さない、なんとなくジメッとしたハングの下でのシットスタートでは、まず靴の裏に付いたドロを拭いて、靴のパフォーマンスを活かしたいものですよね!
100×55×5cm、1.6kg、7800円。
クラッシュパッド「マントル」の最大の特徴は、ジッパーで切り離して短辺どおしで接続し直すとトラバース課題に有効な横長パッドに早変わりすること! ベッドとして活用することもできます。
グッときたのは、たたんだときの連結部分。しなやかなカーボン繊維が使われているようすが「カーボンフェチ」の物欲を刺激する外観です。
上記「シットスタート」がもれなくついてきます。
120×150×10cm、5.3kg、28000円。
クライミングシューズ「ブリザード」はベーシックな形で、同社のクライミングシューズのなかでは快適さを最重視した設計。はじめて履く1足の選択候補にあげられそう。ベルクロ2本締めで11000円!
この円高ユーロ安の時代に、割高な値段で高止まりした印象があるクライミングシューズにリーズナブルなニューカマーが参入してくれて選択肢が広がりますね。
そのほかにも、エーデルリッド社のテーマカラーであるフラッシュが印象的に用いられたアパレル類が来春は日本デビューの予定。どこででも見る、となりのあいつも着ている、そんなアパレルたちと一線を画するチャンスかも。
【ロックエンパイアの製品】
クライミング王国チェコのメーカー、ロックエンパイアがリリースするクライミングハーネス「ストリーク・J」は、なんとデニムをモチーフにしたデザイン!
これ、すっごく新鮮でした。
それぞれの課題に真剣に取り組んでいるシーンで、この遊び心あふれるハーネスをつけていれば必ず思い出に残る1ショットが撮れると思います。
調整機能つきのワンサイズで425g、気になるお値段は5600円! うーん、うれしい。
【グリベルの製品】
イタリアのクライミング用品の重鎮グリベル社がリリースしているパック類は、高機能・軽量・リーズナブルな価格が特徴。
そんななかでも遊び心があるのがキース・ヘリングのイラストをプリントしたロッカー45とゼン。
ロッカー45はクライミングやボルダリングのアプローチ用だということですが、ファンキーな外観とターポリン素材を使った頑強な作り、そしてそれに似合わない内部の繊細な仕分け(オーガナイザー)類は、海外旅行にもってこいという印象を受けました。
自分はコロコロと転がすスーツケースが苦手で、海外旅行では機動性にすぐれたパック類を愛用しています。
このロッカー45は航空機へのハードな積み降ろしに耐え、ほしいときに小物にサッとアクセスでき、列車に乗り遅れそうなときにはサッと背負ってダッシュし、ホテルでは側面のハンドルをもってすまし顔でチェックインできる、そんな使い勝手を予想できるパック。
気になる重量とお値段は、1.8kgで12,000円。
繰り返します。45L入って、ファンキーで、じょうぶで12,000円です。
つぎにゼン。禅を思い浮かべるネーミングのとおり、ミニマムでムダがないデイパックです。アックスホルダがひとつ、内面に貴重品用の仕分け袋がひとつ、あとはメインコンパートメントのみ。背面はL字型に開いてクッションとして入っているフォームを抜き出せます。そのフォームを独自に座布団代わりに使うもよし、フォームを抜いてさらに軽量・ミニマムなパックとして使うもよし。
知足の心境に到達したひとのための490gの超軽量バックパック。お値段は4,500円。
喝!
山道具は楽しいですね。そして、みなさんのアイディアや要望がさらにいい製品づくりに役立ちます。
「こんな機能がほしい、こんな機能は要らない」なんてのをメーカーに進言すると、イタリアやドイツの職人さんがあなたのために、そして万人のために、新しい製品を作ってくれるかも。