この活動、ほんとにお伝えしたいことがいっぱいの、いかにもNPOらしい活動として満を持しての企画でしたが、ぜんぜん反響がなく、敗北感がありました。
まさに「だめよ、だめだめ」って感じ。
こんなことがあってもありのままに報告をあげることが、明日への一歩だと思います。
ほんとは恥ずかしいです。また、申し訳ないんです。
ご参加いただいたのは、野外塾の活動によくお越し頂けるご家族で、お母さんはホントに用意周到な方。娘さんは「山遊び」の楽しさから卒業して「山歩き」の楽しさに目覚めた伸び盛り♪
ふたりとも向上心あふれているうえに力量がわかるので、当初のプログラムを拡張して、予定から外れた尾根をそのままたどるという試行も交えて進行しました。
携帯電話で登山届を出すことができる埼玉県。 |
過去にはご自宅にそうした控えを残していたらしいのですが、「どこに行くのか全然興味をもってもらえない」ということが重なって、いつしか怠るようになった、とおっしゃっていました。それもまた「だめよ、だめだめ」。
確かにご家族といえども山歩きに興味がない方は、どこに行くのか興味をもってくれないのは事実。
それでも! 山歩きの計画の控えはご家庭内に絶対に残すべき。
いざというときには、登山届よりもずっとずっと自分の捜索に役立つ可能性があります。
だって、ご家族ですもの。
当日は芦ケ久保駅を登山口とする二子山が活動地だったので、出発前に携帯電話からこの地域を管轄する埼玉県警が提供している電子登山届を出していただきました。
埼玉県警の電子登山届、シンプルで私は好感をもっています。
足場が悪いところこそ基本に忠実に。 |
1 靴ずれ対処
娘さんがベルクロで留める短靴を履いてきましたが、靴下は膝下までのロングソックスでした。そのため、しだいにずり下がったロングソックスがかかと部で湿気を帯びて靴ずれを起こしました。いままではひも靴だったので、靴内の遊びが少なくて靴ずれにならなかったんでしょう。靴と靴下の相性は大切です。
靴ずれ初期はテーピング用のテープを貼ることで悪化が防げます。
2 落石の危険性にも注意を払うこと
兵の沢コースは登路の左側がもろい岩場になる場所があります。ちょっと立ち止まるにしても落石の危険が最少になるようなところを選んでほしいとお伝えしました。
登山中に頭上にも注意を払えるようになれば、中級かも。
3 不整地を歩くときこそ基本姿勢を守ること
二子山を越えたのちに、南東に入る甲仁田山を目指し、そこから南に伸びる尾根を下って林道に出ました。
踏み跡がわずかに残る尾根ですが、杉の植林のなかを歩くので、剪定したり朽ちたりした杉の葉が重なって足場が悪い。傾斜はそれほどないのに、こうした場所に入るだけでバランスを崩しやすくなります。ビビって腰がひけちゃうんです。
そうした場所こそ基本的な下りの姿勢を保持すれば滑りませんよ、とお伝えしました。
当初想定していたビギナーさんではなく、初級から中級になろうとしているご家族でしたから、当初に活動でお伝えしたいことはだいたいマスターされていました。
子連れ山歩きのポイントをお知りになりたい方はドキュメントを作りましたので無料でご提供します。お申しつけください。
もう少しやさしいところで、これからもこの活動を地道に続けます。
なぜならば、たくさんのビギナーさんたちに、先人の過ちを糧にして安全な山歩きをしていただきたいから!
ご参加いただいたおふたりに深く感謝申し上げます。