2月に開催された多摩川流域で活動する諸団体のミーティングで名刺交換をし、いちどぜひ訪問します、と約束したためです。
晴天で、山里の桜が満開でした。
多摩川の最初の一滴は、奥多摩・笠取山の頂上のやや下方にある「水干(みずひ)」から落ち、東へと東京湾目指して流れ続けます。
その多摩川に奥多摩湖で合流するのが大菩薩峠を水源とする小菅川で、小菅川とその支流エリアを主に広がるのが小菅村です。
小菅村役場の源流振興課と、東京農業大学の学外授業を行う「多摩川源流大学」のみなさまにサポートしていただき、小菅村の3つの魅力を発見しました。
1.親水活動にたいへん理解がある
2.日本100名山のひとつである大菩薩嶺への拠点になる
3.食べ物が安全でおいしい
という点です。
1については、とくに子どもの親水活動について小菅村漁業協同組合様のご理解が深いのがたいへん印象的でした。
さまざまな曲解を招く恐れがありますが、一般に漁業協同組合は歩み寄りをしていただけないので、親水活動の障害になることが多いのです。
この点で、小菅村漁協さんは「川で遊べなければ大きくなって釣りをやらなくなる」という危機感をもっており、たいへん鷹揚な視点で親水活動の計画をバックアップしていただける可能性を見いだすことができました。
きれいな川でだれもがシンプルで原始的な体験を楽しめる活動を、夏に向けて近々ご案内できる予定です。
2について。
100名山ブームでありそのひとつである大菩薩嶺もご他聞にもれず登山客に大人気ですが、大菩薩嶺への表玄関は中央線・塩山駅を経由して、バスで裂石(さけいし)に入るコース。
しかし、今回の小菅村訪問ではじめて小菅村が大菩薩嶺登山における重要な拠点であることを認識しました。日帰りでも1泊でも楽しめそうな、おもしろいルート設定ができそうです。
このルート設定で山を歩くと、山域の地理的な連続性が把握でき、単なる「100名山ピークハンター」でなければ知的好奇心がおおいに刺激されることでしょう。近々これもご案内します。
余談ですが、それにしても、最近の100名山狙いのひとたちは不勉強な方が多いですね。
登山は衣食住はもとより、民俗、文化、生理学など総合的な学習ができるたいへん知的なスポーツですので、その特長を活かしたいものです。
3について。
小菅村の野菜はそもそも無農薬で育てているのがふつうなのだそうです! 無農薬、無農薬と市場を意識してのことではなく「フツー」なんですって。すごいなあ。
それから村の加工食品、たとえば村特産のシャクシナのお漬け物や各種まんじゅう、味噌、辛味噌、わさび漬けなどほとんどが無添加! これもきわめてめずらしいことです(少し詳しい人は、一般にこうした食品にいかに添加物が使われているかご存じですよね)。安全でそのうえ、もちろんおいしいんですよ!
多摩川上流で行われる活動には、小菅村の食品を積極的に利用し、参加者のみなさんに地元の健康的でおいしい食品を召し上がっていただけるようにします。
小菅村への注文は、村への交通の改善ですね。
バスの便が悪すぎる。