11/24夕、大先輩の国井治氏に誘われて登山の雑誌「岳人(がくじん)」が主催する出版記念会に(借りてきた猫のような立場で)参加してきました。
出版されたのは「岳人備忘録」(東京新聞発行)。登山界におおきな影響を与え続けている現役の方々から、今昔の話をていねいにインタビューしてまとめた本です。
日本を代表するクライマーやアルピニストの方々ほか、山岳関係者のみなさんがキラ星のように出席されていました。
しかし、著書を読んだりして個人的に感銘を受けた方々にご挨拶させていただくと、斜に構えず、ほんとうにまっすぐに答えてくれる方ばかりでした。
写真は山野井泰史さんと川村晴一さんです。
山野井さんが川村さんに向かって
「どうしてかわからないんですが、川村さんがエベレストに登ったときの登山靴がうちにあるんですよ」
と話すと、川村さんが
「それはそれは」
なんて、とってもやわらかい表情で答えていました。
おふたりとも、目がすごく澄んでいるのが強く印象に残りました。
川村さんが無酸素で秋季のエベレストに登頂したのが1983年、36歳のとき。
山野井さんはこのとき18歳で、先鋭的なクライミングを実践して評価され始めたときです。
その時点でのステージはおふたりそれぞれ別々のように感じるのですが、こうしたつながりがあるのはフシギですね。
きっと、こんな話があちこちでされていたことでしょう。
このほかにお話をお伺いした方から、こころに残ったことばを箇条書きに記しますね。
- いも虫は落葉樹を食べるのがいちばんおいしいですね。次に針葉樹。いちばんまずいのは竹を食べるやつ。
- (竹筒炊飯について)そんなにおいしいですか? 今度やってみます。ウチの裏は竹やぶで地主さんが自由に使わせてくれるんですよ。(以上、服部文祥氏)
- いやあ、先生なんて呼ばないでくださいね。(三宅修氏)
- (8000m峰)14座めはゆっくり狙っていきます。(竹内洋岳氏)
- (著書「道なき渓への招待」に感銘を受けた話をすると)あの本、売れなくて重版されてないんです(笑)。(高桑信一氏)