食事中だったのですが、決して人ごととは思えずに胸が疼きました。
なんだか、自分がこのまま食事を続けることが申し訳ないと思うくらい。
大阪のため池では3人の小学生が同じ場所で水死。
土浦市では用水路で亡くなり、また木曽川では子どもが流されたのをみて助けに入ったおじいさんが水死しました。
ニュースでは、子どもが亡くなったため池と用水路のようすが映し出されました。
両方とも、決してきれいなところではなく、淀んだ水です。
ああ、こんなところでも水遊びしたかったんだな、と考えると、せつなくなりました。
そして、ため池での事故では「入ってはいけません」の看板が大写しになっていました。
毎年、繰り返される、まさに同じような水の事故。
看板が出ているところは、確かにほんとうに危ない。
ため池などはとくに水際が滑りやすく、いちど滑ったらあり地獄のように足を置ける場所がなくなって引きずり込まれる恐れがあります。
用水路では思わぬ水圧と底のぬめりでバランスを崩したり、万一足がとられて身動きできなくなったときに容赦なく水をかぶる恐れもあります。
でも!
死んだ子どもが一方的に悪いとは、どうしても自分には思えないのです。
子どもたちが亡くなったため池には亀がいて、子どもたちに人気があったらしいです。
ということは、ここには柵があったものの、日頃子どもたちが入っていたらしい。
管理体制のことをいっているのではなく「子どもに人気の自然がそこにあった」ということです。
もし、安全に遊べるこうした水辺の自然がたったひとつでも地域にあったなら、そしてそこへ興味をもたせることができたら、子どもたちは危険なため池では遊ばなかったかもしれない、と思います。
子どもの水の事故を減らすアプローチとして
- 安全に遊べる水辺の自然を確保し、子どもの水遊び欲求を満たす。
- 「水遊びにはライフジャケット着用」を普及する。
- 危ない場所がある地域では「どうして危ないのか」を学校ほか地域で継続的に子どもたちに考えさせる(実習があれば最高)。
子どもの水死がゼロになることは、残念ながらないと思います。
なぜなら、子どもが相手にしているのは自然ですから。
でも、子どもの水死を激減させることは必ずできるはず。
なぜなら、私たちは過去の経験に学ぶことができるからです。
私たちが細々と親水活動(多摩川環境調査隊や那珂川カヌー探検隊)を行っているひとつの理由はここにあります。
この夏、水の事故に遭う方がいませんように。
私たちも活動中に魔が差しませんように。
亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。