コロナ感染拡大・第3波の抑え込みは過去2回の抑え込みに比べて困難に直面し、尻切れとんぼで緊急事態宣言解除、そして新たな第4波の気配を感じます。
コロナが日本で確認されて対策が講じられた昨年2月から1年間、私たちの活動は自粛が基本でした。
政府や自治体と同じく、コロナそのものに知識がなかったからです。
しかし、1年が経過するなかで東京都や政府が提示する警戒の客観指標は移り変わり、とても厳しい状況下なのに市民に提示されるデータの信ぴょう性や一貫性が疑われるケースや、感染源の特定を明らかにしないまま行政指導と似た課題を内包する網羅的な勧告が常態化していることもあるうえ、後述するような「自然の中に出たい」というご要望に私たちがお応えできる機会が見出せずにいました。
そのため、感染せずに生活してきた1年間の予防対策を活かして、これからは
少人数で
受け入れを拒まない施設や地域で
感染予防対策をとりながら
活動を実施することにしました。
いっぽう、感染したひとや施設には、今後の予防対策に活かせるなんらかの原因があったと思われるので、そうした事例に学びながら感染予防の精度を高めることができるはずです。
活動の準備や実施をつうじてそうした情報を入手しながらフィードバックしてまいります。
もちろん、活動実施の可否判断のためには第◯波のような感染状況の傾向や、ウィズコロナ期特有の社会のムードに配慮すべきだと考えております。
昨年自粛していた主な理由は、活動実施によってご参加者やスタッフが…
1. 無症状感染で被感染者ひいては感染源者になるかも?
2. 活動前後の公共交通機関中で感染するかも?
加えて
3. 不要不急な外出自粛に抵触するかも?
ということです。
これらについて、調べたり、読んだり聞いたりしたことから現在は次のように考えています。
1. 無症状感染で被感染者ひいては感染源者になるかも?
無症状のままコロナウイルスに感染している人はどれくらいいるのか、おそらくだれもが知りたいことですが、情報も被験者も非常に少ないのです。
2/22からは内閣官房と栃木県共同のモニタリング調査が始まりました。少し先でしょうが、調査結果が待たれます。
東京都に関係する直近の情報では
昨年12月に厚労省が5都道府県でコロナ抗体検査の検査希望者から無作為抽出した約15,000人のうち、東京都では3399名のうち31名に抗体があった(約1%)
という記事が参考になりました(検査期間中の都内陽性率は6.6〜8.1%、本記事投稿3月3日は3.2%、3月30日は4.0%)。
なぜ地域の情報を重視するかというと、コロナ自体は国際的な問題でありながら、私たちの日常の健康に関わるのは地域的な数値だからで、東京都の無作為抽出検査対象の1%に無症状感染者がいた結果に少し緊張しました。
しかし、コロナが人から人へと伝播するなら、たとえば東京都でも人の密集度が高い地域と低い地域、人の流出入が多い地域と少ない地域では無症状感染者と接触する機会は異なるはずです。
極端な例だと、渋谷駅前の交差点にいるのと檜原村の山中にいるのでは感染リスクは異なるはずです。
次に疑問だったのは、無症状感染者からの感染リスクは高いのか低いのか。
調べたのですが、都内・国内の情報で見つけることはできませんでした。
症状がないのだから、咳をしないだけでも有症状感染者よりもほかのひとへの感染伝播力は少ないと考えられますが、統計的数字はわかりません。
たとえ無症状感染者と公的空間で隣接したとしても、お互いにマスクをしているなど基本的な感染予防対策をしていれば感染リスクは減少するでしょう。
2. 活動前後の公共交通機関中で感染するかも?
経済界も同じように危惧しているようですが、新型コロナウイルス感染症対策分科会の見解は「十分に換気がされている公共交通機関での感染は限定的であると考えられる」(2020 年10月 分科会から政府への提言)としています。
私たちの自然体験活動は、人が多い首都圏から人が少ない自然の中へと出向くのですが、経路の大きな駅での一時的な密状態、駅内の閉じられた空間(たとえば売店やトイレ)や車中の混雑での一時的な密状態、車中のつり革やスチールのフレームに触れる機会を注意するに越したことはないでしょう。
私は電車内ではできる限りドア付近にいる時間を少なくするようにしてます。車内で不特定多数の方が入れ替わり立ち替わりするのは、ドア付近だからです。
車内では「ぜったいに目をこすらない、鼻や口をさわらない」ように、といわれていますが、実際はそうした動きは反射的なので自律するのはむずかしい。
だからハンディな除菌グッズを携行して「車内でなにかに触ったら」さっと除菌をこころがけたいものです。
私たちとしては
1. 自家用車で集合場所に来ることができる
2. 休日ラッシュの時間帯をずらした集合解散設定にする
ことを可能な限りこころがけます。
皆様は、上記のような一時的な密状態を避けるような集合・解散経路、たとえばいつも使っている大きな駅を避ける経路はないかどうか、をご検討いただくといっそう安心だと思われます。
3. 不要不急な外出自粛に抵触するかも?
コロナ感染が広まってから、商業施設に行くのはこわいので家族の絆はもっぱらアウトドアで… というご家族がいらっしゃるということもききました。
不要不急は、私たちが判断することではなく、おひとりおひとりの事情で異なるものなのだ、と感じています。
活動企画と実施で大切にしたいのは…
お申込者の体調を把握し、万一の時はキャンセルしやすい要項にする
活動地は穴場のような場所を候補にする
少人数である
集合・解散の時間をなるべくピークタイムからずらす
マスク着用をはじめ感染予防策を基本どおり行う
三密予防策を基本どおり行う
ウィズコロナ期特有のご家族のご要望に応じる
ウィズコロナ期特有のムードに配慮しながら判断する
ことです。